「人気の資格、FP3級とは。試験は簡単?役に立つ?(前編)」では、FP3級とはどのような資格であるのかご説明いたしました。後編では、 FP 3級 の試験についてお伝えいたします。
人気の資格、FP3級とは。試験は簡単?役に立つ?(後編)
FP3級、いつどこで受けられる?
FP3級の技能検定は、全国47都道府県各地で実施しており、会場は大学のキャンパスや地域の商工会議所などとなっています。試験は年度ごとに3回、5月と9月と1月に実施されています。
個人でも団体経由でも申し込むことができ、個人の場合は、郵便とインターネットのいずれかで申し込みます。団体経由の申し込みについては、社内あるいは団体内で取りまとめをしている担当部署に確認してみましょう。
学科試験と実技試験は同日の午前と午後にそれぞれ実施され、両方受けることができます。受験日から約5週間ほど経ったころに結果発表があり、学科と実技の両方に受かっていれば『同時合格』となり、合格証書が発行され、無事『FP技能士』を名乗ることができます。
どちらか一方のみ合格した場合は、『一部合格』となり、次の試験ではすでに合格しているほうの試験は免除されます。ただし、一部合格の試験免除制度は、合格した試験日の翌々年度末までという期限があります。
FP3級の試験の問題は?
FPの資格を取得するためには、学科試験と実技試験の両方に合格しなければなりません。3級では、学科試験、実技試験ともに全てマークシート方式で、記述問題はありません。
学科試験の試験範囲は、『ライフプランニングと資金計画』『リスク管理』『金融資産運用』『タックスプランニング』『不動産』『相続・事業承継』の6分野となっています。
いっぽう、実技試験については、FP協会で実施している『資産設計提案業務』の場合、学科試験の6分野全てが試験範囲となっていますが、金財で実施している『個人資産相談業務』ではその6分野から『リスク管理』を除いた5分野、『保険顧客資産相談業務』では同じく6分野の中から『金融資産運用』と『不動産』を除いた4分野が試験範囲となっています。
学科試験の出題形式は、FP協会、金財共通でマークシート60問、制限時間が120分、60点満点中36点以上で合格となります。
実技試験については、FP協会の『資産設計提案業務』の場合、マークシート20問、制限時間60分、100点満点中60点以上で合格です。
金財では、『個人資産相談業務』『保険顧客資産相談業務』ともにマークシート15問、制限時間60分、50点満点中30点以上で合格です。いずれの試験も6割以上正解できれば合格ということになります。
FP3級を取得したら?
学科試験と実技試験の両方に合格すると、合格証書が発行され、無事『3級FP技能士』の資格取得となります。名刺や履歴書などに、3級FP技能士であることを表記できるようになります。
また、希望すれば有償で『FP技能士カード』というプラスチック製のカードを発行してもらうことができます。運転免許証などと同じ大きさなので、携帯に便利です。では、FP3級の資格を持っているとどのようなメリットがあるのでしょうか。
最も大きな利点としてあげられるのは、取得に向けた学習を通して得られた豊富な知識そのものでしょう。2級や1級ほど 難易度の高い問題は出ないものの、保険や税制などお金に関する幅広い分野の知識が求めらるのは3級でも同じことです。
ここで得た知識は、FPに関連した業務に就く場合だけでなく、自分自身のライフプランニングにもきっと役立つはずです。いっぽう、国家資格として名刺や履歴書に3級FP技能士であることを記載できるということも、もちろんメリットと言えるでしょう。
しかしながら、3級を持っているというだけでは、FP技能士としてアピールするには少々物足りないようにも思われます。
FP技能士という肩書きやスキルを仕事上の戦力としたい場合には、やはり2級や1級の取得を目指すべきであり、3級はあくまでもそこに至るまでのステップと考えたほうがよいかもしれません。
実際、3級に合格しているということが2級の受験資格のひとつとして有効であることからも、FP3級が2級や1級取得への足がかり的な資格であることを物語っています。
まとめ
人気の資格、FP3級とは。試験は簡単?役に立つ?(後編)
FP3級、いつどこで受けられる?
FP3級の試験の問題は?
FP3級を取得したら?