スポーツによっては高額の年俸が話題になる選手がいますが、 相撲 界の 給料 がニュースになることはあまりありません。
力士の給料が 番付 によって異なるのは一般的に知られていますが、どのような仕組みになっているのかは知らない人が多いでしょう。
番付によって違うお相撲さんの給料
お相撲さんはサラリーマン
野球選手がメジャーリーグに移行するときやサッカー選手の年俸はニュースになりますが、スポーツでも収入に関する話題を聞く機会がないのが相撲界です。
あまり意識はしませんが、お相撲さんは日本相撲協会から「月給」を受け取っています。システム上は会社員と同じですから、いわゆるサラリーマンということになります。
ですが、相撲部屋に属する力士全員が給料をもらっているわけではありません。
月給は、関取と呼ばれる幕内(番付の十両以上)の力士にのみ支給されます。関取は力士全体の数からすると10パーセントほど(70人前後)しかいませんから、狭き門です。
月給がない幕下の力士は、場所ごとの手当などが収入になります。日本相撲協会から支給される月給は、横綱が約280万円、大関が約230万円、三役が約170万円、平幕が約130万円、十両が約100万円と言われています。
年収
月給は以上の数字になりますが、スポーツニュースなどで聞く年収は5,000万円などと月給x12か月という単純計算よりも多いように見えます。
例えば、横綱白鵬の年収は1億円超えだと言われています。これは、月給のほかに手当や褒賞金などが加算されるからです。
まず、「賞与」です。会社員と同じく、夏と冬の年に2回のボーナスがあります。賞与は月給の1か月分ということです。それから、手当です。「出張手当」が3月場所、7月場所、11月場所の年3回あります。十両以上に宿泊費と日当が支給されます。
このほかに、三役以上の力士には「本場所特別手当」が支給されます。番付により金額が決まっていて、年に6回支給されますが、欠場すると減額になります。一回の金額は、横綱が20万円、大関が15万円、三役が5万円です。
そして、「力士補助金」です。これは髪結いの補助金として支給されます。番付に関わらず、一律で25,000円です。
褒賞金と懸賞金
月給、賞与、手当のほかに褒賞金と懸賞金があります。「褒賞金」は持ち給金や基本給金とも呼ばれています。各場所ごとに支払われますが、番付と各場所の成績により違います。
基本給が決まっていて、勝つごとに加算されて最終的な額が決まります。ただし、負けても減額はされません。幕下以下の力士にも褒賞金の金額がついていますが、支給されるのは十両以上の関取のみです。
「懸賞金」は取組ごとです。取組によって、勝敗が決まったあとに、力士がのし袋を受け取っていますが、それが懸賞金です。懸賞を出す企業は62,000円を払いますが、日本相撲協会への経費と納税充当金が引かれて、力士の手元に入るのは一口3万円です。
取組によっては複数の企業からたくさんの懸賞がかけられます。取組後に、片手では持ちきれないほどののし袋を渡されている力士を見ることがありますが、そののし袋の数x3万円が勝った力士が受け取る懸賞金ということです。
タニマチ
上記の収入に加えて、「タニマチ」の存在は力士にとって大きな支えです。タニマチは相撲部屋や特定の力士を応援する後援者のことです。個人の場合も団体の場合もあります。興行費用の援助や場所ごとのご祝儀など支援の形はさまざまです。
給料として入ってくるわけではありませんが、相撲をつづけていく上で大切な支援です。企業がタニマチになっている場合は、相撲部屋や力士が会社のイメージアップにつながるなど相互援助的な関係になっています。
力士間でも、強い関取(収入が多い力士)が幕下の力士(収入が少ない力士)に食事を奢ったりすることで援助する習慣があります。
タニマチの存在を含め、相撲界はお互いを支える姿勢が色濃く見えます。
まとめ
番付によって違うお相撲さんの給料
お相撲さんはサラリーマン
年収
褒賞金と懸賞金
タニマチ