三味線 には大きくわけると沖縄で使われている三線(さんしん)と呼ばれる三味線と琉球王朝から伝わった日本全国にある三味線があります。
楽器のルーツは同じですが、独自の発展をしたため、音の質や弾き方や楽曲の違いがあり別の楽器として扱われています。両者の違いを 初心者 にわかりやすく説明します。
初心者によくある疑問!三味線と沖縄三線の違いとは何?
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ルーツは同じだけど、違う楽器へと発展した三味線
日本国内には三味線と書く楽器が2種類あります。
ひとつは、東北などでよく弾かれる三味線です。三味線は歌舞伎や文楽などでも利用されています。見たり、聞いたりする機会は東北などの地方だけでなく、都市部でもよく披露されている伝統芸能でも広くあります。
もうひとつは琉球王朝が支配していた地域である沖縄(奄美地方)の三味線です。沖縄での三味線はこの地方独特の三線(さんしん)と言われる絃楽器をさします。
江戸時代に中国の三絃という絃楽器が琉球王朝にわたり、琉球王朝から沖縄で言うヤマト、つまり、幕府が管轄する日本に伝わりました。そのために名前も形もかなり似通っていますが、違いも存在します。
知らなかった三味線と三線の違い!楽器の素材の違い
以下、沖縄での三味線を地元での呼び名が「さんしん」とされていることが多いため、沖縄三線と呼び、琉球王朝から江戸幕府に伝わり、形がかわり、いまに引き継がれた方を三味線と記します。形の違いは微妙ですが、沖縄三線のほうが弦をはる胴体(チーガ)が短く、丸みがある形状をしています。
また、沖縄三線はへびの皮を胴体に張り付けていて、見た目は茶色で凹凸があります。一方、三味線は猫や犬の皮を胴体に張りつけます。これは音の大きさや響きが牛革だと厚すぎてよくないために猫や犬の皮を使用しています。
形は沖縄三線よりも角が角ばっていて、弦が長いタイプが多くあります。
知らなかった三味線と三線の違い!弾くものの違い
沖縄三線は水牛の角のを加工したもので、弦(チル)を弾きます(はじくこともします)。これを爪(チミ・バチ)と呼び、曲がった円錐形をしています。バチには中央に穴が開いており、穴に人差し指に入れて使いますが、自身の人差し指の爪で弾く方もいます。
音は繊細で和音を弾くことはありませんが、弦を弾くことで弾いていない他の2本の弦が共鳴して音がわずかに出ます。それが独特の音に繋がっており、聞き心地の良い雰囲気を出しています。
三味線は三角形のバチで弦をはじき、胴体を叩いて音を出します。三味線は一気に弦を弾けることで、勢いのある力強い音がでます。津軽三味線で連打して迫力がある 兄弟のような演奏が可能です。
ひとつひとつの音もしゃくのつかいかたしだいでかわるので、表現方法の広がりに翔んでいる楽器といえます。
知らなかった三味線と三線の違い!文化における楽曲の違い
沖縄三線が変化をして三味線へとなり全国に普及したために、各地の伝統芸能との深まりのなかで、楽曲の違いが大きく変わっていきました。沖縄三線は琉球王朝の中で広がりを見せたために、古典的な楽曲が数多くあります。
また、沖縄の一般社会でも広まったこともあり、わらべうたも含めて民謡と呼ばれる楽曲も沖縄の各地方であります。沖縄の音階が独特のために、楽曲の違いが三味線と大きく変わります。
また、三線に合わせて弾き語りをすることも多くあり、歌い手の声の発声が高音で裏声に変わったり、こぶしを入れたりと沖縄独特の音楽が出来上がっています。島唄と呼ばれて親しまれるようになりましたが、実は島唄は奄美大島近辺の民謡をさします。
沖縄では沖縄民謡として呼ばれています。三味線は歌舞伎や浄瑠璃、文楽などの舞台芸能で用いられるようになり、それぞれの文化で発展してきました。
また、明治以降地方の民謡の伴奏で活用されるようにもなりました。津軽三味線では得に迫力ある楽曲が多く披露され注目を浴びています。
まとめ
初心者によくある疑問!三味線と沖縄三線の違いとは何?
ルーツは同じだけど、違う楽器へと発展した三味線
知らなかった三味線と三線の違い!楽器の素材の違い
知らなかった三味線と三線の違い!弾くものの違い