女性に人気の職業である 医療事務 は、 資格 がある方が就職には有利です。しかし、ひとくちに医療事務といっても、働く場所や従事する仕事の内容によって、実に30 種類 以上もの資格が存在します。
それぞれの資格の種類や未経験者におすすめの資格をご紹介します。
医療事務の資格にはどんな種類があるの?
30種類以上もある医療事務の資格
冒頭で書いたように、医療事務の資格は実は30種類以上も存在します。というのも、医療事務に関する資格はすべて民間資格なので、さまざまな団体が検定試験をおこなっており、求められているスキルは似通っていても検定試験や資格の名称が異なるためです。
受験資格がなく誰でも受験できるものもあれば、特定の講座を受講しないと受験できないものもあります。
さらに、働く場所や専門とする業務によっても種類がわかれています。
やみくもにただ資格をとってしまうと、実際に自分が働きたい業務で必要なものではなかった、などという事が起こりかねません。
働く場所による種類わけ
医療事務の資格試験は多くの場合「医科」と「歯科」にかれており、病院で働きたいなら「医科」、歯医者さんの事務をしたいなら「歯科」の試験を受ける必要があります。
専門性が高いため、希望する職場によって必要とされるスキルや資格が変わるのです。
薬局の場合も調剤事務という病院や歯医者ともまた違ったレセプトを作成する必要があり、「調剤事務管理士」など専門の資格が設けられています。
仕事による種類わけ
医療事務としてどんな仕事をしたいかによっても資格の種類がわかれます。
医療事務には受付や会計など直接患者さんと接する仕事のほかにも、レセプトと呼ばれる診療報酬明細書を作成管理する仕事(レセコン系の仕事)、診療情報管理、電子カルテのシステム管理、医師の事務作業面での補佐など、さまざまな仕事があります。
レセプト業務など、医療事務の基本的な知識と技能を示すものは、「メディカルクラーク」や「診療報酬事務能力認定試験」などが代表的です。
ほかにも、「医師の事務補佐をする秘書なら「医療秘書士」、診療情報(カルテ)管理の仕事なら「診療情報管理士」、電子カルテなどの医事コンピュータに関する仕事なら「メディカルオペレータ」や「メディカルレコードコーディネーター」などというように、業務に応じた専門の資格があります。
上級資格の存在
「診療情報管理士」は「メディカルクラーク」などのスタンダードな医療事務資格を有している上での上級資格です。このように、医療事務の資格の中には基本の知識や資格を身につけた上でのスキルアップを目的としたものも多く存在します。
同じ資格の中で階級やレベルが複数設けられている場合や、一定期間以上の実務経験や特定の講座を受講することで受験資格が得られる上級資格もあります。
たとえば「メディカルクラーク」はだれでも受験できるようになりましたが、上級資格にあたる「ドクターズクラーク」は、特定の講座の受講か、6カ月以上医師事務作業補助に従事していることが受験資格になります。
また、「医療秘書士」の上級資格である「医療管理秘書士」は「医療秘書士」の資格をもっていないと受験することができません。
未経験者におすすめの基本の資格は?
医療事務は民間の資格なので資格がなくても仕事はできます。しかし、資格がある方が就職や転職には確実に有利ですし給料にも差が出ますので、長く勤めるなら基本の資格だけでも早いうちにとっておくことをおすすめします。
「メディカルクラーク」や「診療報酬事務能力認定試験」は、保険の種類や医療事務に関わる法律の要点、レセプトの基礎、接遇まで医療事務の基礎を幅広く学ぶことができるので医療事務未経験者におすすめです。
いずれも誰でも受験することができ、現場での知名度や信頼度の高い資格です。初めから医療秘書として働きたい場合は「医療秘書士」の資格がおすすめです。こちらも誰でも受験できます。
上級資格の「医療管理秘書士」があり、スキルアップが目指しやすくなっています。医療事務の資格はとても種類が多いので、自分の就きたい仕事や働きたい場所を明確にして、その仕事をするために有利になる資格をえらぶようにしましょう。
まとめ
医療事務の資格にはどんな種類があるの?
30種類以上もある医療事務の資格
働く場所による種類わけ
仕事による種類わけ
上級資格の存在
未経験者におすすめの基本の資格は?