医療事務は女性の仕事というイメージが強いです。町のクリニックなどでは男性の医療事務はほとんど見かけませんが、総合病院などの比較的大きな病院では男性スタッフも活躍しています。
医療事務の現実とこれからの 医療事務 の現場においての 男 性の需要についてまとめました。
医療事務は男性でもなれる?現場の現実や男性の需要は?
なぜ男性の医療事務が少ないのか
医療事務の求人に対して、男性の募集は少ないのが現状です。その原因のひとつに、年収の低さがあります。
直接病院に雇われる場合、月収は19万円~26万円と幅がありますが、はじめのうちは月収20万円はいかないところが多いでしょう。年収は400万円に届かない場合が多いです。
大手派遣会社などによる派遣契約などの場合は、直接雇われる場合よりも更に低くなります。一家の大黒柱の給料としては決して高いとは言えません。
また、女性の職場であるイメージの強さも男性の募集が少ない原因になっています。そもそも就職先の選択肢に考えていない男性が多く、実際医療事務の求人に対する男性の募集自体がまだまだ少ないのが現状です。
女性の職場ということは、上司も同僚も女性が多いということで、敬遠する男性も少なくありません。
現場での男性の需要は増えている
上記のような原因から、医療事務の求人に対する男性の募集は少ないのが現状ですが、年々男性の需要は増えています。女性に人気の職業である医療事務ですが、離職率が高いことが問題になっています。
現場では残業が多く、救急センターの当直など夜間や休日の出勤に対応する必要もあり、家庭を支える主婦や育児中の女性などにはハードな仕事です。
一方で資格や経験があれば全国どこでも医療事務の求人はあり、働こうと思ったらすぐ再就職ができるので結婚退職や産休・育休などで女性は簡単に退職してしまうのです。
また、普通の会社とは違って医療事務は医師が上司となる特殊な環境です。患者さまや上司である医師から厳しい扱いを受けることも多く、メンタルの弱い女性や若い女性はすぐ辞めてしまいます。
女性がたくさん働いていますので、女性同士の人間関係に悩まされて退職する人も多いです。このような女性特有の理由での離職率の高さから、男性の需要は増えています。
このほか、防犯上の理由もあります。総合病院など大きな病院ではとくに、いろいろな患者が訪れます。
モンスターペイシェントと呼ばれる困った患者に詰め寄られたり、精神科の患者が突然パニックになってとびかかってくる、ということもあり得る現場です。男性がそれらの抑止力として期待されているのです。
医療事務に向いている男性のタイプ
このように男性の需要が増えている医療事務の仕事ですが、医療事務の仕事に向いている男性のタイプなどはあるのでしょうか。
まず、欠かせないのがコミュニケーション力です。とくに総合病院では医師や看護師をはじめ、さまざまな役職や職業の方と関わりあい、仕事をしなければなりません。
それだけでなく女性の職場ですから、長く同じ現場にいてすっかり癒着状態の人間関係の中に入っていく必要もあります。人当たりが良く、円滑な人間関係を築ける人物が求められます。
近年では電子カルテの導入もすすみ、病院はますますパソコンの知識や技術が必要とされています。一方で医療事務員の現状は、子育て世代の主婦がメインの現場であり、十分なパソコンの知識や技術を持っているスタッフは多くありません。
パソコンが使えることは若い男性スタッフの強みになります。
医療事務は男性にもおすすめの仕事
医療事務は資格があれば有利でお給料もわずかに高いですが、無資格でも応募できます。現場には、働きながら資格をとる人も多いです。
年収が低いといっても、地方の一般的な会社員とそれほど大きく変わりませんし、週休二日制で福利厚生が充実している職場も多いです。契約社員から正社員への登用制度などを設けている場合もあり、長く続けることで確実に収入は上がります。
病院関係の仕事はいつも人手不足なので、よほどでない限り雇用側から退職を求められることはありませんので、仕事に華やかさはありませんが安定した職業です。
診療情報管理士など、上級資格取得でのスキルアップの道もあります。雇用側からの需要も増えているいま、医療事務は男性にもおすすめの仕事です。
まとめ
医療事務は男性でもなれる?現場の現実や男性の需要は?
なぜ男性の医療事務が少ないのか
現場での男性の需要は増えている
医療事務に向いている男性のタイプ
医療事務は男性にもおすすめの仕事