「FP2級は人気の国家資格!その合格率は?(前編)」では、FP2級の学科試験における合格率をご紹介いたしました。後編では、 FP 2級 の実技試験における 合格率 をご紹介いたします。
FP2級は人気の国家資格!その合格率は?(後編)
FP2級、実技試験の合格率は?
FP2級の実技試験には、全部で5種類の科目があります。受験者は、その中から学びたい知識や就きたい職種などによってひとつの科目を選び受験します。この5科目のうち、例年もっとも多くの人が受験するのは、金財で受験できる『個人資産相談業務』です。
この科目の合格率は、2017年1月実施の試験で38.9%となっています。実施回によってかなり数字にばらつきがありますが、ここ数年の合格率を平均してみると、約35%となります。
また、金財ではこの他に3つの科目を受験することができます。受験者の多い順にここ数年の合格率を見ていくと、『生保顧客資産相談業務』が約40%、『中小事業主資産相談業務』は約35%、『損保顧客資産相談業務』では約60%となっています。
FP2級の実技試験5科目のなかで、FP協会で受験できるのが『資産設計提案業務』です。この科目の合格率は、2017年1月実施の試験で63.87%。ここ数年の平均はおおむね60%弱となります。
このようにFP2級の実技試験の合格率は科目によって差がありますが、どの科目で受験するかはあくまでも学びたい分野や就きたい職種によって判断すべきであり、それぞれの合格率については参考程度にとらえたほうがよさそうです。
なお、金財で実施している実技試験のうち、『個人資産相談業務』と『生保顧客資産相談業務』は年3回の日程において毎回試験を実施していますが、『中小事業主資産相談業務』と『損保顧客資産相談業務』については、試験を実施しない回もありますのでご注意ください。
FP2級、同時合格と一部合格
FP2級の資格を取得するためには、学科試験と実技試験の両方に合格しなければなりません。ふたつの試験は同じ日に受けることができ、どちらも合格すれば無事2級FP技能士の資格取得となります。
これが、『同時合格』であり、この同時合格の合格率は、FP協会では例年30から40%程度となっています。また、学科と実技、どちらか一方の試験のみ合格した場合には、『一部合格』となり、次に受験する際にすでに合格しているほうの試験は免除となります。
ただしこの一部合格には有効期間があり、一部合格となった試験の実施日の年度から数えて翌々年の年度末(たとえば一部合格したのが2016年の9月だった場合、有効期間は2018年度の年度末となので2019年3月)までにもう一方の試験にも合格しなければなりません。
ここで、学科試験、実技試験のそれぞれの合格率をFP協会のここ数年の平均値で見てみると、学科試験がおおむね30%台後半であるのに対して、実技試験のほうは60%弱となっています。
学科のほうが実技よりも合格率が低く、また同時合格の合格率とほぼ同じ数字になっていることから、『実技には受かっても学科で落ちてしまう』という受験者が少なくないという状況が見えてきます。
もちろん同時合格するに越したことはないのですが、自信がなかったり試験までにあまり勉強する時間が取れなかったりする場合には、合格率の高い実技試験にしぼって学習し、まず一部合格を狙ってみるのも1つの方法かもしれません。
その後約2年の間に学科試験の合格を目指すというわけです。
まとめ
FP2級は人気の国家資格!その合格率は?(後編)
FP2級、実技試験の合格率は?
FP2級、同時合格と一部合格