人気の国家資格、FPの取得を目指す人は、ここ数年増え続けています。「取得しやすい国家資格」などと言われることが多いFPですが、実際のところ、合格率はどの程度なのでしょう。
ここでは、3段階ある FP の資格の中で、特に 2級 に的を絞って、その 合格率 について詳しくご紹介します。
FP2級は人気の国家資格!その合格率は?(前編)
FP2級の合格率を、1級や3級とくらべてみる
FPの技能検定は、1級から3級までの3段階にわかれています。
そのうち最も合格率が高いのはFP3級で、ここ数年の結果を見ると、高いときでは80%以上、低いときでも60%台後半、平均すると70%程度の合格率を維持しており、比較的簡単な資格ととらえることができます。
一方、FPの中で最も合格率の低い1級では、高いときでも10%台、低いときには5%に満たないこともあり、国家資格の中でも難関と位置づけられることになります。
そしてFP2級は、難易度から見ても資格取得の意義から考えても1級と3級の中間に位置する存在であり、その合格率も、おおむね30%前後と、ちょうどふたつの級にはさまれる数字になっています。
FP2級技能検定を実施している、ふたつの機関について
FP2級の合格率について細かく見ていくうえで、把握しておかなければならないことがふたつあります。
まず、FPの資格を取得するには、学科試験と実技試験の両方に合格しなければならないこと、そしてFPの試験は、『日本FP協会(FP協会)』と『金融財政事情研究会(金財)』というふたつの機関で行われているということです。
学科試験については、どちらの機関でも同じ問題、同じ合格基準となっていますが、実技試験のほうは、ふたつの機関で受けられる科目が違います。FP2級の場合、FP協会では1科目、金財では4科目、計5科目の中から自分の取得したいものをひとつ選んで受験します。
FP2級、学科試験の合格率は?
FP2級の技能検定を実施しているFP協会と金財。学科試験については、どちらの機関も、問題の内容、合格基準、ともに全く同じです。単純に考えると、合格率も大差ないように思えますが、実は両者の合格率にはかなりの差があります。
たとえば2017年1月に実施された学科試験を見てみると、FP協会の合格率は39.43%、金財は23.13%と、10ポイント以上違います。
さらに、ここ数年の平均値を見てみても、FP協会が30%台後半であるのに対して金財は20%前後とやはり10ポイント以上の開きがあります。
この数字だけを見ると、『FP協会のほうが受かりやすい』と勘違いしてしまいそうですが、問題の内容も合格基準も同じなのですから、条件は変わらないはずです。
同じ条件なのにこれだけ合格率に差があるということは、FP協会で受験する人のほうが金財で受験する人に比べてより多くの学習をしているのではないか、ということが考えられます。
まとめ
FP2級は人気の国家資格!その合格率は?(前編)
FP2級の合格率を、1級や3級とくらべてみる
FP2級技能検定を実施している、ふたつの機関について
FP2級、学科試験の合格率は?