簿記2級の合格率は、30%ですが試験内容によって幅があり一概に簡単だとか難しいということはできません。しかし日商 簿記2級 の試験内容が平成28年6月から平成30年までの間に段階的に変化します。
それにより試験内容も変更しますので、どの程度内容が変化し 難易度 があがるのかなどについてご説明します。
平成28年度から簿記の2級の難易度はどの程度変化したのか
簿記の2級を簿記3級と比べると
簿記3級と簿記の2級をその難度で比較しますと年度によっても異なるのですが、日商簿記検定の場合では簿記3級は30%から40%台です。そして簿記の2級では、20%から40%台となっています。
ただ合格率の数値だけをみますと簿記3級も簿記2級もあまり差がないように思います。
しかし簿記2級は、簿記3級と比較すると試験の内容としては学習範囲も広く、出題の程度も高度になります。簿記2級は、3級の試験と比べると格段に難しくなりますので試験にはしっかりと準備をして望んでください。
平成28年度の日商簿記2級の出題範囲の変更とは
平成28年6月から日商簿記2級の出題範囲が変更となりました。その内容をみると、以前よりもかなり難しくなっています。日商簿記2級の試験範囲の変更は、平成28年から平成30年にかけての3年間で段階的に実施されます。
変更される内容というのは、以前に簿記の1級で出題されていた項目が簿記2級で出題されるようになるということです。試験範囲がより広くなりますとともに難易度も以前よりはかなり上がっています。
平成28年度に簿記1級の範囲の比較的簡単な項目から追加されていきます。そして少しずつ簿記2級に難しい項目のものが追加されていきます。徐々に試験範囲は、年度によって広くなっていきますので注意をしてください。
簿記2級の試験範囲が広がり難度が高くなる理由は!
現代は、企業の海外進出などによってビジネススタイルも大きく変化しており外貨ベースでの取引なども増加しています。そして経理実務の内容と簿記検定の試験内容とに近年大きなずれが生じているという点が問題となっていたのです。
実務の世界では、ここ数年で国際会計基準に日本の会計基準が準拠するという点ができました。このような実状に合わせて簿記試験の内容が会計実務や企業活動に即し実践的なものとなるよう簿記2級の試験範囲の改正を決めそれまでよりも難度を高くしているのです。
簿記2級試験の変更点などは
簿記2級試験の変更箇所は、商業簿記のみで試験範囲が大きく変更しますが 工業簿記の場合には試験範囲の変更はありません。
では、商業簿記で今後なくなる項目についてご説明します。
社債の部分や特殊商品売買の割賦販売や試用販売、委託販売、受託販売、予約販売、委託買付、受託買付、未着品です。また繰延資産の資産処理や本支店会計の期末日、未達取引、内部利益と評価勘定法、対象勘定法の手形の裏書や割引です。
さらに大陸式決算法と特殊仕訳帳、手形のなかの為替手形、荷為替手形と裏書手形の保証と割引手形の保証です。
そして新しく出題される項目としては、売上原価対立法とクレジット売掛金、電子記録債権の債務です。またソフトウェアの自社利用と有価証券の分類と評価、株主資本の計数変動と資本余剰金からの配当、売上の計上基準やサービス業の処理です。
さらに個別評価と一括評価、各種引当金や固定資産の割賦購入などとなっています。以上は、平成28年の追加分となっています。
今後試験範囲は、難しい項目が徐々に追加されて行く予定です。
平成29年度には、リース会計や圧縮記帳、外貨建取引や連結会計などです。
また平成30年度には、税効果会計が入る予定となっています。
このように簿記2級試験の難度は、高くなっていきますのでテキストや問題集を購入する場合には試験範囲の変更に対応しているものかどうかをよく注意して購入してください。最新出題区分対応と記載されたものを選ぶようにしてください。
まとめ
平成28年度から簿記の2級の難易度はどの程度変化したのか
簿記の2級を簿記3級と比べると
平成28年度の日商簿記2級の出題範囲の変更とは
簿記2級の試験範囲が広がり難度が高くなる理由は!
簿記2級試験の変更点などは